「まさかNYがやってくれるとは」改め"Braves Roster Transaction Vol.3"

散々噂されたD.Loweではなく、Javier Vasquezがトレードに出された。

Javier Vasquez+Boone Logan
←→　Melkey Cabrera+Mike Dunn+Arodys Vizcaino

ほんの１０分前に合意。詳細は後ほど　←更新しました。

おそらくWren好みのサラリーダンプと先発の枚数調整が目的。

$11.5MMのVasquezと$3MMのCabrera+$500Kというのがメインパートで、単純にこれだけを計算すると$9MMの余剰金がBraves側にできることになる。

このトレードでBravesが獲得したViscainoという投手、かなり期待のできる選手。
速球は96mphを計測し、キレの良いカーブと変化の大きいチェンジアップが持ち球。しかしチェンジアップはまだまだ改善が必要なレベル。年齢は2010に19で2010～2011にはデビューできそう。NYYの組織の中でもトップ３に入るほどの有望株。
International FAで2007にNYYと契約しているが、そのときの金額はなんと$800K。これだけの金額を払わずに済んだのはこのトレードにおいて評価すべき点。

LoganとDunnのスイッチはBraves側の得だと思う。Dunnはまだ制球に課題があるが、当初思われていたよりも成長し、奪三振率の高い投手になった。武器は97mphの速球と91mphで大きく変化するスライダー。
DunnはLoganよりも長く球団側がコントロールを得られるという点でもよかった。

問題なのはMelkey Cabrera。外野のDepthとして考えた時に、

Jeff Francoeur
↓（７月）
Ryan Church
↓（１２月）
Melkey Cabrera

といった具合に似たような選手が入れ替わっているだけとも考えられる。（Francoeurの場合は昨期、今期と非常に悪くて放出せざるを得ない状況にも見えたが...）
仮にChurchが来期もBravesにいた場合、サラリーは$4MM前後なのでCabreraと大差ない。
BravesはSwisherとCabreraには以前から興味があったみたいだが、Swisherを連れてこれなかったのは悔やまれる。まぁ、走る事しかできないGardnerが来るよりはよかったと思うが。

おそらく来期の外野陣はMcLouth, Diaz, そして誰か、ということになるのだが、この一人は5月下旬にHeywardが昇格してくるまでCabreraが務めることになるのではないか。

先発は当然Lowe, Hudson, Jurrjens, Hanson, 川上となるだろう。散々トレード話が持ち上がり、Wrenが「トレード話を受け付けている」と言った事でLoweは「トレードされるようだが、来期は今年より移籍先で活躍する準備ができている。」というコメントを残している。Braves残留を希望していた中で、一旦は移籍の覚悟までした挙げ句、残留という結果になったLoweのモチベーションが心配。
いくら人数が足りているといっても当然Vasquesの移籍は痛手。今期のCY投票では４位の得点という活躍でシーズン通じて計算できるワークホースだっただけに惜しい。気になるのは被本塁打の多いVasquezがライトへの易い（安い）HRをどれだけ防げるかということ。（今年のVasquezの成績向上の要因については以前触れているのでそちらを参考にして欲しい。）

Talking Chopにあった事だが、
Logan→Dunn
Vasquez→Hudson
Soriano+Gonzalez→Wagner+斉藤
と考えればどれもサラリーダンプにつながっており、今のところ総年俸は約$80MM。残り$14～5MMは使える金額があると思われる。多くの人が指摘する通り、Braves打線にはパワーバットが欠けていて破壊力という面では見劣りする。Wrenは既にAdam LaRocheとは再契約しない意志を表明しているのでFA又はトレードで是非とも１塁の強打者を獲得して欲しい。

 

と書いている矢先に、Troy Glausとの契約合意間近との情報。
Glausは今期前半はケガで出場機会が少なかったが、年間通じて長打率５割で25～30HRは期待できる選手。
可能性としては、BayやHolliday獲得も考えられるが、DamonやNadyといった中途半端なところに収まるのは避けて欲しい。

 

タグ：Atlanta Braves Stove League Javier Vasquez Melkey Cabrera New York Yankees

コメント 4

詳しい数字入りの情報どうもです！
毎度のことながら勉強になりました。

Troy Glaus　もいきなり決まりましたねえ　一年契約ですが。

最近になって球団の動きが著しくなって
おいら追っかけ隊（？！）にとっても忙しくなりましたよね　笑

Cabrera・・・確かにスイッチヒッターで三振数も少ない、いうのが
強みらしいですが、
ライアン・チャーチがつまらんかったので
どうもナーバスになってしまいます。
まあ Gardner よりはマシにワタシも同意です。

何だか出費を抑えながらケチケチ取引いう感じもせんでは無いですが
Viscainoは将来性を考えると
お買い得っていえますよね。

先発陣・・・若手が2人だけってのがちょこっと心配ですが
来季は川上そしてロウにとっても前年よりもいい数字を求められるだけに
レベルの高い投げをみせて欲しいモノです。

偉そうなこと言ってしまいました　苦笑

by ジェニー (2009-12-24 05:24) 

ジェニーさん、コメントありがとうございます。

追っかけ隊、この時期は多忙です（笑）

Fancoeur+$←→Church
はパッとしないトレードでしたね。ただFracoeurを放出したいがためのトレード。
個人的にPhilliesのBurntrettの三重殺で、打ったFrancoeurが呆然としていたのが笑えました

Cabreraは今期レベルの数字は大丈夫だと思いますが、やはり物足りなさがありますね。

まったく、Wrenのケチさはどうにかならないものか。
http://nounaimaker.com/?a=Maker&oo=%A5%D5%A5%E9%A5%F3%A5%AF%A1%A6%A5%EC%A5%F3
↑を見ればどうしようも無いことが判りますよ（笑）

先発陣は３０代半～後組：Hudson, Lowe, 川上
　　　　　　２０代前半組：Hanson, Jurrjens
と、年の差が約１０歳...上の３人は誰かがケガしそう（根拠はないですが）で心配です。
マイナーにはJulio Teheran, Randall Delgado, Dimaster Delgado, Robinson Lopez, Andy Oteroといった先発候補が期待できるのでは無いでしょうか。

by Sat (2009-12-24 21:51) 

Satさん、こんんちは。

ファンが描いている通りの補強を実行に移せる球団というのは、本当に極僅かなのだなぁという強い実感をしました、この記事で。

ATLファンならかなりの人がJairjensとVazquezはアンタッチャブルだと思っていた矢先の出来事だと思いますし、それは大抵の球団についても当て嵌まる部分が多いと思います。

このトレードによって、Vizcainoに対する注目が一気に集まりますね。新陳代謝が上手く計れれば良いのですが。


by haus (2009-12-27 13:56) 

hausさん、コメントありがとうございます。

私の記事で感じるものがあったというのは嬉しい限りです。

オフに入る前はVasquez放出もアリかなと思っていたのですが、WrenがLoweをTrading Blockに入れると明言したことで考えからは外れてました。情報が出てからはあっという間の合意だったので驚きましたね。

最近はInternational FAがかなり注目されている印象があります。Miguel Angel Sanoとかもいますし、Chapmanも注目度がすごいですね。
by Sat (2009-12-29 08:53)