Gold Glove & Silver Slugger Awards NL編 [Stove League '09-'10]
続いてNL編。
・ 長年GGを独り占めしてきたMadduxに代わり投手ではWainwrightが初GG。実際に見たことはほとんど無いので何とも言えないが、数字的には優秀。今年はCy Young受賞も期待されている。
・ Molina3兄弟の末っ子がAll-Starに続きGG受賞。この選手はFielding Bibleでも１位になっている守備のスペシャリスト。打撃でも昨年と同じレベルの数字を残している。
・ 前半戦、投手有利なPetcoでHRを量産したA.GonzalezがGG受賞。個人的に彼の守備は丁寧な印象がある。RFも平均より遙かに優秀。格安の年俸とチーム事情によりオフの間ははトレードの噂が流れ続けるだろう。
・ GGの常連Orlando Hudsonが2年振りの受賞。今年はなかなかチームが決まらず結局LADが格安で獲得、結果Postseason進出に大いに貢献した。意外にもRFが平均レベルなのには驚いた。
・ Ryan ZimmermanはGG, SS初受賞にAS初選出。相変わらずのきれいな守備は見ていて非常に楽しめる。また今期は打撃成績の向上がかなりあった。（+Wrightの成績が若干下がったこと？）これまではポテンシャルに見合うだけの期待通りの活躍ができないでいたがやっと本領を発揮。Strasburgの入団セレモニーではStrasburgにユニフォームを着せて、将来のNationalsを背負う選手であることを印象づけられた。どちらも文句なしの受賞。
・ Rollinsは今年で3年連続のGG。確かに上手いのだが毎年RFでは平均をやや下回る程度というのが気になる。エラーが少ない点で評価されたか。
・ お騒がせ男Victorinoは２年連続GG。センターでCubsファンからビールをかけられたり、野手で退場したり、おもしろいシーンを演出してくれた。スピードの早さは守備にも生かされている。打撃はバランスの良い成績。
・ Michael BournがGG初受賞。昨期から出塁率を大きく向上させて出場機会が増えた。そのため自慢のスピードを十分活用できるようになり、守備面での活躍と盗塁に関してはすばらしいシーズンを送った。ホーム球場のセンターには丘があり、そこに飛ぶボールの処理にはいつもハラハラさせられる。
・ LADのMatt KempがSS,GGの同時受賞。LAD期待の５ツールプレイヤーで、守備では強健、打撃では長打を披露。残念なのはプレーオフでは本来の力を発揮できなかったこと。
・ NL, 1BのSSは当然Pujols。対峙するピッチャーにとっては脅威の打撃能力。ミート、選球眼、長打力とすべてにおいて文句なしの成績。デビューから９年連続の.300/30HR/100RBIのメジャー記録を達成。GGも受賞してもおかしくない程守備もうまい。
・ 優勝していたら間違いなくWS MVPだったChase Utleyが４年連続のSS。今流行（？）の強打の２塁手。ちなみにHBPはメジャートップで守備もすばらしい。現役最高の２塁手だろう。コンパクトなスウィングでスタンドまでボールを運ぶ姿が印象的。
・ 首位打者に輝いたHanley Ramirezは長打率も５割を超えて文句のつけようの無い成績。唯一の不満は守備の悪さか。HRは前年から１０本近く落としたが全体的に見るとキャリアベストのシーズンを送った。
・ Ryan Braunは外野陣唯一の2年連続受賞。フルシーズン２年目で試合数も加味するとキャリアベスト（とは言ってもまだ３年目）。守備は昨季よりは改善されて、レフトとしては十分平均レベルまで達していると思う。まだ26歳と非常に若くて今後、更なる飛躍が期待される。余談だが、ATLがVasquezとトレードで獲得できるのではという記事をところどころで目にする。さらに余談で、BrownではなくBraunというのが気になって仕方がない（笑）。
・ LADの外野はもう一人、サヨナラ男Ethierが初受賞。三割をマークした昨季からは打率は落ちたがその分長打が増えてより怖い打者となった。練習熱心で知られ、守備の評価も高い。非常にグルメな人物。
・ われらがBravesからBrian McCannが2年連続でSS受賞。今年不振の打線の中で中心の役割を果たしたチームの打撃MVP。シーズン序盤は視力低下の問題に苦しんで一時期打率が急降下していた。シーズン中かけていたメガネが印象に残っている。オフに入るとすぐにレーシック手術を受けたようなので来期に期待したい。
・ 今年は強打の投手が不振だった。SSは常連Big-Zが受賞。４本塁打を打ってるあたりはさすが。しかし昨季の圧倒的な打撃成績を見せられると贅沢だが少し物足りなく思えてくる。対抗馬のOwingsもおまけで載せておいたが、こちらも不振。
以上で終わり。次はROY, CY, MVPなどについて書こうかと思う。Stove LeagueについてはHudson契約などいくつも取り上げたい話題があるが、どうも時間が取れないのでやるかは未定。
読んで頂きありがとうございました。
Satさん、ちょっとご無沙汰でした。
WainwrightはどちらかといえばSilver Sluggerを獲って欲しかった逸材です。その打撃は2年前の方にインパクトがあったのですが、GGの方が本人嬉しいと思いますけど(笑）。
でも、Maduxxが引退したことで投手のGGは混戦になってくるかもしれませんね。同じくMike MussiaのいないALも。
McCannの視力は心配ですね。スイングが柔らかくて、数字以上に怖い打者ですから。
あと、ブログ改装に伴うリンク先の変更いただき、お手数をお掛けしました。何しろ気まぐれなもので。
by haus (2009-11-22 23:48)
hausさん、どうもお久しぶりです。コメントありがとうございます。
「NPBを笑いとデータで検証」、CYPのNPBアレンジESPはおもしろかったです。今回初めてデータテーブルを作ったのですが、結構時間のかかる作業で、あれだけの量のデータを検証なさってるhausさんの労力はどれほどのものか想像できません（笑）
おっしゃる通り、今後の投手GGは混戦になりそうです。同じ選手がとり続けることもすごいことですが、毎年異なる選出もおもしろいので来年以降が楽しみです。
McCannは来期の優勝に不可欠な選手ですから視力やケガは十分にケアして欲しいと思います。
by Sat (2009-11-23 01:51)