ちょっと気になったので [Blog]
基本的にMLBの話題で日本メディアの記事は流す程度にしか読んでいないのだが、少し気になった記事があったので紹介してみる。
批判的な内容なので、そういうのが嫌いな方はご注意を。私に対しての批判も受け付けています。
記事はこれ↓
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091118-00000001-ykf-spo 夢追い人？身の程知らず？五十嵐に続き高橋尚もメジャー挑戦
『ヤクルト・五十嵐亮太（３０）に続き、巨人・高橋尚成（３４）がメジャーへＦＡ移籍を宣言した。今季、ブレーブス・川上憲伸（３４）、オリオールズ・上原浩治（３４）という元中日、巨人のエースコンビが散々な成績に終わったというのに、懲りない（？）面々だ。
「上原が米国で野球をやっているのを見て、あこがれが強くなった。自信がなかったら、こんな選択をしない。必要としているところへ行きたい。先発で使ってくれたら最高だと思う」。巨人・高橋尚はメジャー挑戦に関し、こう語ったという。が、オリオールズ・上原は心配された持病の左太もも裏痛を起こしただけでなく、右ヒジ痛もあって１２試合に登板しただけ。２勝４敗に終わっている。巨人時代の１０年間で通算１１２勝６２敗、３３セーブを記録、エースと呼ばれた上原でもこの惨状だ。
１１年間で通算１１２勝７２敗１セーブの元中日のエースだったブレーブス・川上にしても７勝１２敗１セーブの成績だ。現在、米メディアではトレード要員の情報が流れている。今季、巨人の日本人投手としてチーム最高の２ケタ勝利、１０勝をあげた高橋尚だが、１０年間の通算は７９勝６０敗１５セーブの成績にすぎない。左腕というのが高橋尚の唯一の取りえで、中継ぎならメジャーで通用するかどうかという程度だろう。
ヤクルト・五十嵐も今季３勝２敗３セーブ、通算でも４７勝２９敗５４セーブ。０４年にセーブ王になっているが、０６年に右ヒジを手術しており、上原同様の持病の不安がある。本人たちがメジャー挑戦したいというのだから、失敗しても自己責任で、止めるのは大きなお世話かもしれない。が、それにしてももう一度足もとを見つめ直し、もう少し冷静に実力を自己診断した方がいい。
メジャーでの成功者は、日本球界でも数々のタイトルを獲得している真のスターたちだ。４年連続最多勝のタイトルを獲得した野茂英雄氏をはじめ、セーブ王５回の佐々木主浩氏、７年連続首位打者のイチロー、本塁打王、打点王各３回の松井秀喜、最多勝３回、防御率１位２回の松坂大輔など日本球界に名を残す超一流選手ばかり。予期せぬ活躍を見せているのは、レッドソックス・岡島秀樹、斎藤隆くらいだ。
元巨人の桑田真澄氏のように、現役最後の記念お受験的な意味ならいざ知らず、結果の見えている身の程知らずのメジャー挑戦はただ周囲を惑わすだけだろう。（夕刊フジ編集委員・江尻良文）』
高橋、五十嵐の２選手がMLB志望なのはすでに多くの野球ファンが知っていることだろう。この記事ではこの両選手を「身の程知らず」と言っているが、この表現は個人的にかなりイラっときた。
記事を見る限りこのライターはメジャーについてさほど知っている訳ではないと思われる。上原、川上共に今期は勝敗だけ見れば日本時代と比べて物足りない。しかしこの２人は現地ではしっかりと評価されている。
上原はケガはが残念だったが、それさえなければ試合中盤以降のスタミナ切れも起こさずにコンスタントにQSを重ねることができただろう。
川上に関しては能力的には３～４番手として申し分ない。HudsonのTJからの復帰で先発が６人になったために終盤はブルペンに回ったが、最後まで先発をしていた高給取りのLoweよりも評価・印象が良い。
それを「散々な成績」と言うのはおかしいと思う。また、川上のトレードの噂についても触れているが、これは川上が使えない選手だからなのではなくトレードの価値のある選手、言い換えれば他球団がトレードで獲得する価値のある選手だからである。こういったMLBとNPBの違いや事情も知らずに記事を書くのはやめて欲しい。
五十嵐亮太についてだが、MLB Tracker Player Profile-Ryota Igarashi でMLBで有名なNPB Tracker Patrick Newmanがスカウティングを載せている。奪三振と四球が多いHard Throwerで武器は90mphに届く位のHard Splitter。「通用する」という言葉の定義は曖昧なのと、NPBとMLBの相性というモノもあるようなので何とも言えないがメジャー球団が獲得する価値は十分あると思う。
高橋尚成は年齢的に全盛期を過ぎているのは残念だがMLB流のトレーニングや起用法がフィットすれば異なった役割で活躍するというのも十分考えられる。
桑田真澄の挑戦を「お受験」と表現しているところなど、失礼ではないのか。桑田ほどのプロが、ファンのための野球を自分の思い出としてプレーするなんて考えられない。
この記事のライター江尻良文
Wikipedia 江尻良文
もともと主観的な記事を書くことで有名なようでこんなサイトまである
『江尻の部屋』
選手の挑戦が「結果の見えている身の程知らず」な訳がない。結果がわかっていたらスポーツなんて誰も見ないだろう。「失敗したら自己責任」、プロの選手はプロの世界に入った時点でそんな覚悟はできているはずで、そんな偉そうなことを言う資格など無いと思う。
これだけ酷い記事を書いて金をもらっている人間がいることが信じられない。
以上、私の愚痴につきあって下さった方、ありがとうございました。私に対しての批判、注意などあったらコメント欄にどうぞ。
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この記事は酷かったです。
ありえないです。
個人的には松坂よりも岩村の方が貢献度は高いと思いますし、川上や上原も勝敗だけで成績を見ている。
こんな人が選手を評価する権利はないですよね。
by ヨッシー (2009-11-23 23:26)
ワタシも同じくです。
抗議のメールでも
送っちゃろか、思うほどこの記事には
ガッカリでした・・っていうより怒りが・・
ほんまに日本の報道はワタシもあまり目を向けないように
しておるのですが（無知な記者が多すぎて）
この記事は特にひどい、思いました。
こちらでは数字より内容を評価してますので
一年目にして常にベンチに入りチームに貢献した
川上への評価も高いですよね。
（ロウよりかは断然いい仕事したって私も断言できますよ！）
黒田にしても２度のDL入りありながら
プレーオフ進出まで先発として活躍しましたし。
この記者はレッドソックスをひいき目に見ておるような気もします。
by じぇにー (2009-11-24 05:49)
Satさん、こんばんは。
リンク先の記事と著者のサイトも含めて拝見させていただきました。
ただ、サイトの方は軽いセキュリティに引っ掛かっちゃいまして、
表紙以上は見ませんでした。
かの文章は、最初から批判ありきで入っていると思いますので、
読者がこの記事で選手に対する印象を変えたという人はまずいないと思います。
メジャーへの移籍というものは誰かしらの成否で決めるものではありません
しね。段々と扉が抉じ開けられてきているのは確かですので、別に一軍実績の無い選手でも挑戦する権利はありますから、もしそうなった場合この記者がどんな風に手記を載せるのか、逆に興味が出てきます。一体、誰の味方なんだと（笑）。
by haus (2009-11-26 00:21)
ヨッシーさん、コメントありがとうございます。返事が遅くなってしまいました。
＞松坂よりも岩村の方が貢献度は高いと思います
チームに与えた影響という意味では確かに岩村の方が貢献していると言えそうですね。スターを多く抱えるチームの中では松坂の注目度は少なからず下がるでしょうし。
＞こんな人が選手を評価する権利はないですよね。
偉そうに評価する前にちゃんと調べてからにして欲しいですね
（とは言っても、私も時々調べもせずに書いたりしますが...）
by Sat (2009-11-27 00:20)
じぇにーさん、コメントありがとうございます。返事が遅れてしまいました。
＞無知な記者が多すぎて
私も日本の記事はNPBとMLBの違いをよく知らずに書いているものが多すぎると思います。スカウティングなどは特にそうですね。これだけNPBとMLBの差が縮まって来ているというのだから、もうちょっとマシになってほしいものです。
アメリカ在住中に得た英語スキルのおかげで英文サイトもサラっと読めるので助かっていますが、もし無かったらと思うとMLBを今ほど楽しめていなかったんだろうなと思ったりします。
川上の記事はちょくちょく読んでいます。Loweより人気ですね。
＞レッドソックスをひいき目
言われてみれば...松坂、岡島、斉藤ですか。
by Sat (2009-11-27 00:38)
hausさん、コメントありがとうございます。
＞一体、誰の味方なんだと（笑）。
そういう状況になったら確かにおもしろそうですね。
＞最初から批判ありきで入っていると思いますので
過去の記事も見ると、どれだけこの記者は批判を受けたいんだ？と思ってしまいます。あれだけ批判されながらよく平気でいられるな、と。まぁ、記者という職業は批判なんて気にしてたらやっていられないでしょうけど。
by Sat (2009-11-27 00:47)